平成23年12月12日・13日の2日間にわたり御本殿大屋根の千木・勝男木の据付作業が行われました。
この千木・勝男木は平成21年秋に取り下ろされてより調査を経て修理を進めて参りました。千木の南側一対(御本殿正面側)は長年に亘る風雨による腐朽が著しく再利用することが困難となり新調することとなりました。この新調した千木一対は岩手県紫波地方で伐り出された御用材で、平成23年8月28日に執り行われました「千木奉曳式」で氏子の手によって境内まで運ばれました。その他の千木・勝男木については繕い修理が施され、更に60年後へと遺し伝えられます。なお、千木・勝男木などの棟飾りには銅板を巻いて据え付けられます。
また、この度御本殿の銅板(千木・勝男木・鬼板・箱棟など)から「ちゃん塗り」という塗料の成分が調査により検出されました。この成分が検出された銅板は明治御修造時に用いられていたもので昭和御修造時にその殆どが再利用されておりました。
「ちゃん塗り」とは荏油(乾性油)を煮て、そこに松ヤニ・鉛・石灰を溶かし、着色料(炭など)を練り込んで作られたものです。これは、銅板の緑青が自然に出てくるまでの間、銅板をコーティングして保護するための塗料として用いられます。今から130年という永い年月に亘って御本殿を守ってきた銅板、今回の修理でも再利用出来る部材は活用し、更には先人たちが遺した「ちゃん塗り」を施し、その知恵が後世へと伝承されます。